<腱板とは?>
→腱板とは肩甲骨と上腕骨を繋いでいる筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)の総称のことで、肩関節の安定性と円滑な関節運動を行わせる働きがあります。また、それぞれの筋肉は肩甲骨と上腕骨に付着する所が白っぽいスジのようになり、板状に集まっていることが、腱板と言われる所以です。
<腱板損傷の要因>
→スポーツによる使い過ぎが要因となることが多いようです。特に腕や手を頭上よりも高い位置に挙げて、繰り返す動作をするスポーツ選手に多く見受けられます。具体的には、野球の投球動作やバレーボールのアタック、テニスやバトミントンのサーブやスマッシュの動作に影響されることが多いようです。
<腱板損傷の症状>
→スポーツによる腱板損傷の症状は、人それぞれでかなり異なります。投球動作時の痛みやラケットを振り下ろした際の痛み等、様々です。中には腱板が断裂し重症化してしまい、激痛で腕が挙げられなくなる場合もあります。尚、腱板はレントゲン検査には写りませんので、正確な確定診断にはMRI検査が必要となります。泉の杜整骨院では、重症化の恐れがある患者さんに関しては、こちらから提携先の整形外科をご紹介させて頂いております。
<腱板損傷の治療>
→腱板損傷の治療は安静が基本と考えております。その後痛みが落ち着いてきたら、温熱療法と運動療法を行い、自然治癒力を高めながら回復をはかります。
※温熱療法:患部を温めることで血液循環が良くなり、新陳代謝が高まるとともに筋肉や腱が弛緩して、硬くなった組織が伸ばしやすなります。
※運動療法:温熱療法と組み合わせながら、ストレッチ等で関節の可動域を広げ、今後の怪我の予防をはかります。
ローテーターカフ・エクササイズ
ローテーターカフは、肩関節の奥にある小さな筋肉の集まり(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)を総称したものです。肩関節は不安定な構造をしていますが、これをローテーターカフが支えているのです。日ごろから肩関節に不安定感があり、ときどき肩を脱臼しているような人は、ローテーターカフを鍛える必要があります。
エクササイズには、軽い負荷のチューブ(市販の“セラバンド”では黄色のチューブ)を用います。回数は20~30回を3~4セット、毎日行います。
エクササイズを行う際の注意点としては、
・チューブの反動を使わない
・チューブをたるませない
・1回の往復に約1秒かける
ことが挙げられます。
それでは、それぞれの筋のエクササイズを説明します。
棘上筋のエクササイズ
肘関節を固定したまま、斜め前方へ胸の高さまでチューブを引っ張っていきます。できるだけ力を抜いた状態で行い、三角筋を収縮させないようにするのがポイントです。
棘下筋のエクササイズ
肘関節を90度に屈曲し、脇にタオルを挟んだ状態で固定します。そこから肘関節の角度を保ったまま、上腕骨を軸として肩関節を外旋していきます。最後まで外旋すると関節に負担がかかるので、10~20度外旋まで、とします。
肩甲下筋のエクササイズ
肘関節を90度に屈曲し、脇にタオルを挟んだ状態で固定します。このとき、肩の位置は、外旋10~20度とします。そこから肘関節を固定したまま、上腕骨を軸として、肩関節を内旋してきます。大胸筋の収縮を、なるべく使わずに実施することがポイントです。
<ZAMST SPORTS MEDICINE LIBRARY>を参照しました。
スポーツ障害による怪我は、仙台市泉区八乙女の「泉の杜整骨院」へご来院下さい。