概要
アキレス腱は下腿三頭筋[腓腹筋(浅層)・ヒラメ筋(深層)]の腱部であり、長さは約15cmほどで人体最大の腱になります。
非常に強力な腱ではありますが、走行する血管が乏しいため、一度痛みが発生すると治りにくい場合もあります。
尚、アキレス腱炎とアキレス腱周囲炎は同時に発症していることも多い為、厳密に区別することは難しいと言われています
症状
- アキレス腱周囲の炎症症状(腫れ・熱感など)
- 運動時の痛み
- アキレス腱を伸ばすと痛みが強くなる
- 起床時、歩き始めの際の痛み
- 症状が進行すると、徐々に足関節の動きが悪くなり、動かす度にアキレス腱部に軋れき音(ギシギシ、ミシミシ、ザラザラなど)が発生する場合があります。
発生原因
急性と慢性の症状がありますが、主な原因として考えられるのは、オーバー・ユーズ(使い過ぎ)が一番多いと思います。
また、下腿三頭筋(ふくらはぎ)と足底筋の柔軟性の低下も原因の一つとして考えられます。
治療
1.疼痛期(痛みが強く、歩行も困難)
- アイシングを基本とする安静が最も重要
- ヒールパット等を利用し、アキレス腱の緊張を軽減させる
- テーピングもしくは包帯にて固定
2.疼痛緩解期
- 超音波、SSP等を利用した物理療法を行い、下腿三頭筋の緊張を緩める。併せてストレッチ・マッサージ等を行います。
3.競技復帰期
- 運動前後のストレッチ等を確実に行うと伴に、日頃より怪我の予防対策として、超音波・SSP等を利用した物理療法を定期的に行うことをおすすめします。